2012年6月6日水曜日

苦手なオープニングと対策

さすがにある程度のゲームをこなしてくると自分にとって苦手なオープニング・苦手意識がないオープニングがわかってくる。  苦手というのは、当該オープニングをプレイしているときにどんな手を打てば良いかわからないことが頻繁にあるという意味で、反対に、苦手意識がないというのは、ある程度「この手かな」という目星がつきやすい、という程度の意味だ。

 このような差が生まれるのは、無意識的にであれオープニングの背後にあるアイデア・ストラテジーの理解・感覚の程度に差があるからだと考えられる。 そうだとすると、オープニングのアイデア、当該オープニング固有の典型的なストラテジーを理解することは重要だ。 オープニングの背後にあるものを理解すれば、ある程度自分の打つべき手の検討もつきやすくなると思うからだ。 

 具体的に私が苦手なオープニングは、フレンチとキングズ・ギャンビットだ。 いずれに対しても勝率が著しく低い。特にキングズ・ギャンビットは、間違った手を打ったら即死してしまうことも多く、実際、多くの場合即死している。 フレンチに対しては、いろいろ試みたがやはり苦手である。 この数ヶ月は、フレンチに対してはKing's Indian AttackのQe2のバリエーションを使っていた。統計上(GMレベルでも)勝率が異常に高いというケチな理由で選んだ。 他にも、しばらくは、シシリアンに対してはRossolimo Attack, Moscow Variaiton, King's Indian Attack'(...e6と来た場合)というサブラインを用いていた。

 しかし、How to build your opening repertoireを読んでから、ケチな考えでサブラインを選ぶよりも、メインラインを選んだ方が、後々の成長のことも考えて良いだろうなと思ってきた。 基本的にメインラインの方がポジションが豊かで、また分岐も多いためレパートリーの変更もしやすい。 そして、何より、情報源が多いから学びやすい。

 では、苦手なオープニングがあるとして、どのように対策を講ずべきか。 前述のとおりオープニングのアイデア・ストラテジーを優先して学ぶべきとすれば、それはどのように学習すべきか。

 例えば、前述のHow to build an opening repertoireは、特定のオープニングが得意になるために、当該オープニングから発生するミドルゲームでしっかりと打てるようにならなければならないと指摘する。 その具体的な方法として、当該オープニングのエキスパートと称されているプレイヤーのゲームを学習することを挙げるできれば注釈付のもの) 。 特に、ミドルゲームにおいてどのような打ち方をしているのかに意識すべき、とする。 このように、マスターのゲームを通じてオープニングの感触を掴むという学習方法は、多くのプレイヤーが主張していることなので、やはり重要なのだろう。

 また、慣れと経験も当たり前だが重要だ。実際、フレンチにしてもKGにしても、プレイした回数が少ない。単純に経験が少ないから「苦手」なのだ。オープニングの感触もわからず、見当違いの手を打ってしまう。 しかし、慣れと経験といっても、これを達成するのはなかなか難しいし、時間がかかる。相手に「今日は俺の練習に付き合って、フレンチを打て」なんていうこともできない。 スパーリング・パートナーのように定期的にプレイする相手を見つけるのも難しい(こういうことをするためにクラブは有用なのだろう)。 そうなると、ソフトを相手とすることが候補に上がる。 Fritzには、コンピューターのレーティングを設定して対戦できる機能がある。 幸い特定のオープニングをスタート地点として対戦もできる。これによって練習するというのもありかもしれない。 効果があるかわからないが、しばらく試しにやってみたい。

 最後に、オープニングのアイデア・ストラテジーについてもしっかりと述べたオープニング本を参照するのも良いと思う。 例えば、Mastering the Spanish, Mastering the Frenchなんかは、オープニングのアイデア・ストラテジーに特化して述べており非常に良さそうだ。 他にも、私が参照したものとしては、Queen's Gambit Declinedも詳しくアイデア・ストラテジーについて述べられていて参考になりそうだ。  総合的なものとしては、FCOも評判が良いし、実際に読んでもわかりやすい。




先日、友人と京都観光をした。京都に住んでいても、あえて清水や金閣といった観光名所に行くことはない。 よくある散歩コースだが、三十三間堂・清水・高台寺・祇園というルートでひたすら歩いた。

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