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2012年6月15日金曜日

たかがチェスされどチェス・・・

チェスを始めたのが去年の9月ぐらい。思えば、それ以来えらくチェスにははまってしまったものだ。それから結構たくさんの本も買ったし、インターネット上でもチェス関連の情報も相当に調べた。初期の頃は、チェス本そのものにはまった。

 今までボードゲームをまともにしたことがなかったし、そもそもたかが盤上遊戯、真剣にやるものではないと思っていた。だからこそ、チェスの本が大量にあることを知り、こんな書くことがあるんだ、きっと奥深いんだろう、と驚いた。

 その過程で、Amazon.comのチェス本を出版年ごとに並べて片っ端から本の評判を調べる(他にも、chessville, jeremysilman.com等書評サイト含む)なんていうパラノイア的マジキチ奇行までやった。 おかげで、大概の本は読んでもいないくせに大体の評判と表紙が思い浮かぶという何の意味もない副産物が生まれた。こういう無駄なところに記憶力がある。(そして、実際無駄である。) もちろん、当初の目的は、良い本を探そうということだったのだが、段々と出版されていて情報が手に入れられるすべての本が大体どんなものなのか知りたいという意味不明な願望に変わっていった。

 そもそも昔からはまりやすい体質で、その対象が鉱物であったり、手品であったり、ピアノであったり(というより楽譜収集)、文学であったりしたが、どれも徹底的に調べてやらないと気が済まない体質だ。 ただ、今までの傾向からいって、飽きるときにはすぐに飽きてしまう。続いているのはピアノぐらいだ。そして、多くの場合、無駄に周辺知識はあるのに実技はダメという、非常に典型的なダメアマチュアで終わってしまっている。ピアノにしても、かなりマニアックな知識はあると自分でも思うが、実際の腕前の方はラッパムシレベルだ。

 こんなことを思うと、チェスもまた半端なままで終わってしまいそうな予感がする。 それも、突然他に興味あることができて「あ、チェスつまんね」と一瞬で切り捨ててしまいそうな気が自分でもしてしまう。そして、このブログも更新日がある日を境に途絶え、むなしい廃墟ブログとなるのだろう。 そうなる前に、もう少しはうまくなりたい。

 現在のレーティングは、chess.comのStandardでレーティングが1450前後、ICCのStandardで1600前後。ICCの方はまだ15戦ぐらいしかしていないから、大体1500ぐらいかという感じがする。 いろいろ見て回っていると、1400~1600前後で停滞して、そのままそのゾーンから脱出していない人が非常に多い。 1600~1800までは一定数がいるものの、1800~とかになってくると途端に減る。 したがって、私も、志半ばで朽ち果てたアマチュア・チェスプレイヤーたちの死屍累々第一ゾーンにさしかかってきているというわけである。(1800ぐらいが第二ゾーンか)

 以前にも書いたが、実際自分の感覚としても、1500以上を超えてさらに1600、1800、2000と上のレベルに行こうとなると、ある程度ちゃんと真面目に勉強しないといけないんだろうと思う。 特に、私の場合、既におっさんと呼ばれる年齢にさしかかってきているので、なおさらだ。 おっさんの場合子供のようにがむしゃらにひたすらやって成長するということは、まずないのだ。そもそも時間的に厳しい。

 ということで、どうせチェスをやるのならもっと考えてやっていこうと思う。 具体的には、できるだけ無駄なことを極力避けるようにしたい。ゲームをするにしても、ハイカチマシタヤッターで終わらせるのじゃなくて、次につながるようにしたい。 本を読むにしても、フムフム、ナカナカヨイホンダッタ、デハネヨウで終わらせるのではなく、実際に学んだことを実際のゲームで適用できるようにしたい。 イメージとしては、自分がすること全てがしっかりと有機的に実力の向上につながるようにしたい。

じゃあ、具体的にどうするのかという話は、これからおいおい自分の考えを書いていきたいと思う。



2012年5月27日日曜日

つれづれ

1.危うく・・・  
先日、友人とOTBでチェスをやった。前からチェスしろよと薦めまくっていたが、結局ルールを覚えたぐらいであまりやっていなかったようだ。 時間制限なしで3戦、私が黒持ちで一応全勝したが(当たり前だ!)、特に最後のゲームは負けるところだった。ルールを知っているぐらいなので、圧勝だろうと思っていただけに危なかった。 聞いてみると将棋をやっていたらしい。 私は将棋の経験はほぼゼロに等しいが、将棋をやっているとこんなに違うものなのかと驚いた。 いやー危なかった。

2.ロングゲーム
先日、ブログで相互リンクを貼らせてもらっている紙吹雪さんと対局した。 60分30秒。さすがにこれだけ長いと考える時間が多いから普段は読み諦めるようなところでも最後まで考えることができて、満足にプレイできる。棋譜の紹介は、紹介されるということなので、こちらではしないが、また今度やりましょうということになったので楽しみだ。

3.暴言チャット
chess.comではあまりないが、たまに暴言を吐くプレイヤーに出くわす。
だいぶ前に負けたゲームで、オーストラリア人の馬鹿に「おい悔しいか、ジャップ。お前は馬鹿なジャップだから負けても仕方ないよな。ジャップジャップ。」なんて言われた。(今までネット上でろくなオーストラリア人に出会ったことがない。) 最近は、暴言チャットも無視するようにしていたが、さすがにこれにはふざけんな!とむかついた。
うるせーこのオージー・ビーフが、お前はクジラと心中してろ、などと返し、結局底辺もいいとこの肥溜めレベルの言い争いが続いてしまった。しかし、さすがにこういうことをやっていると自分のレベルも下がる。

一般的に、暴言プレイヤーは無視すべきとされるし、私も無視するようにしている。しかし、上記のような馬鹿にしたコメントだと、黙っているのも癪に障る。 かといって、こういったレベルの低い言い争いをするのもアレである。

人によって対応は様々なようだ。一番多く見受けられるのが、プロフィール欄のNoteにコメントを書くというものだ。
「こいつは、負けた途端放置した臆病者だ」
「俺ともう一回やるのが怖いのか。逃げるな!」
こういった熱い内容が一番多い。 しかし、そういうファイティング・スピリットに溢れたコメントもなんだか鼻息荒くいただけない。

こんなのもあった。
「人生にはいろいろなことがある。ときにはイラつくこともあるだろう。それはわかる。けどな、マイケル(適当)、チャットで罵るのはちょっと違う んじゃないか。 君はもう30歳だ。年を考えなさい。君がしたことは私に対して失礼だし、君は謝るべきだ。」 ある意味正攻法だが、ねちっこくてなんか嫌だ。

そんなこんなで先日も暴言プレイヤーに出くわした。 アラブ系だったか何人かは忘れた。
状況としては、P+K vs Kで、私が攻撃側の状況だった。しかし、ルークポーンだったので、2手先ぐらいで明らかにドローだった。 そこで、ドローオファーをしたら、拒否された。 「これステールメートだろ?」とすると、「俺は絶対にドローしない」ときた。 からかってみようと「あんた無駄に負けん気強いな。実際無駄だけど。」としたら、「ミドルゲームでまともに勝てない馬鹿は黙ってろ」なんて言われた。

別に怒ってもいなかったが、もう少しからかってやろうと「あんたは何と戦ってるんだ。そうカリカリすんな。牛乳でも飲めよ。」とすると、 なぜか逆鱗に触れてブチ切れ大爆発。暴言をまきちらし、何やら暴れまわっていた。 今度は放置したが。

ということで、その対戦相手のNoteに書き込んでみることにした。
「彼は決して諦めない! 二手先がステールメートであろうとも、彼は絶対にドローを受け入れない! キング一人でも彼は戦う! 男の中の男! 現 代のスパルタ戦士!彼はチャットでも私に戦いを挑んだ! なんてファイティング・スピリットだ!chess.comよ、彼のスピリットを評して彼にフルメンバーシッ プを与えてくれ!」(意訳)

そして、すかさずユーザーをブロック。ブロックすると、相手は私のNoteに書き込めないし、メッセージも送れなくなる。 これで長続きしない。  言いっぱなし。

すがすがしく対局を終えた。

いやー、レベルの低い世界で生きてるな!!!!!!!!!

2012年5月23日水曜日

Every russian schoolboy knows

昔からロシア人、ロシアの文化(音楽・文学)には惹かれるところがあった。共産主義・社会主義という文脈ではなく、ロシア・ロシア人の不合理さというものに興味がずっとあった。ロシアをもっと知りたいと思う一番のきっかけはドストエフスキーだと思う。高校生のころに、ドストエフスキーにはまりこんだ。よりによって、「悪霊」という強烈な作品がはじめて読んだ作品だった。 ドストエフスキーのおかげで(せいで)、ロシア人は不合理な連中だという印象が根付き、同時に欧米にはない不思議な魅力を感じた。音楽でも、神秘主義なんていう怪しげな思想にとり憑かれたスクリャービンの音楽も、思想に興味はなくとも高校~大学時代には相当はまりこんだ。

 そんなこんなでロシアには愛着というか妙に惹かれるところがあった(好きというわけでもないが)。 以前のような音楽や文学に対する熱中も薄れ、ロシアとの関わりもだいぶ希薄になってきていた。しかし、チェスをするようになって、またロシア人がちらほら目につく。実際、ロシアはチェスでは世界一のようだ。
 ロシアが世界一の分野なんてそうそうなく、なぜチェスでこれほど強くなったのかということは興味がある。ロシア人の伝説的なプレイヤーといえば、ボトヴィニク、タリ、ペトロシアン、カスパロフ、カルポフなどが思い浮かぶ、なぜこうも世界チャンピオンがロシアという国から出てきたのか。 
 標題は、ICCにあるAlex Yermolinskyのビデオ講座の名前だ。 ロシアでは、ソヴィエト時代を通じて、Russian Schoolというチェスの一派が形成されたようだ。 ボトヴィニクがその形を整えたというレベルの知識はあるが、それ以上は知らない。
 幸い、Russian Schoolとは何だったのかということについて述べている本もいくつか存在するようだ。一番大部なものとしては、Andrew SoltisのSoviet Chessという本がある。他にも、Genna Sosonkoによる一連の作品(Russian Silhouettes等)がある。Soviet Chessはハードカバーでかなり高い本だが、読んでみたい。

 チェスも他の多くのボードゲームと同じで歴史も長い。特に、チェスの場合、関わった人間が他のゲームに比べて圧倒的に多いだろう。その過程での人々との関わり、チェスがどのようにとらえられたのか、そういったことにも興味がある。単純な好奇心として、そういったチェスの一面も学んでみたい。


2012年5月21日月曜日

ポルガー二号


 ポルガー姉妹は、三人とも超優秀なチェスプレイヤーになったことで有名だ。
三女のJuditに至っては、女性唯一のレーティング2700超えという怪物級の記録を残している。なぜ彼女らが成功したかといえば、ポルガー親父に英才教育を施されたからだ。



ポルガー姉妹。左から、Susan, Sofia, Judit

ポルガー父・母


 彼は、「天才はつくられる」という持論の熱烈な信奉者だった。その熱狂ぶりとしては、子供を授かる前から「天才を育てよう!」なんていう本を出版しているほどだ。

 そんな彼としては、自らの理論を机上の空論で終わらせたくはない。自分の説を検証したい。彼は、彼の「実験」に付き合ってくれる女性を探した。そして、見つかった妻との間にできたのがポルガー姉妹だ。

 結局、ポルガー親父の実験は大成功に終わったのだが、失敗したら悲惨だっただろう。チェスだけで食っていくなんてことはスーパーエリートになるか、優秀なトレーナーにでもならない限り無理だ。しかもその実現可能性は低い。
 Juditは5歳ぐらいで既に強かったということだから、おそらく1歳とか2歳ぐらいから教育をはじめていたのだろう。しかし、そんなチェス漬けにされたら情操教育上よくなさそうだ。(ポルガー親父のことだから、胎内教育でa1は黒!とかVisualizationの教育などしてそうで怖い。)

 周りが普通のこどもの遊びをしている中、親父との暑苦しいエンドレス・チェス・レッスンなぞよく耐えられたものだと思う。


「わたし、チェスなんてもうやだ・・・」
「ポジション13! これはシシリアン・ナイドルフで・・・」
「チェスなんていやだ!!!」
「お前はGMになりたくないのか!! お父さんはもう教えないぞ!」
「(泣きながら)なりたい・・・ 教えてください!」
「じゃあ、ポジション13!!! これはシシリアン・ナイドルフで・・・」


 なんて汗臭い日常の一コマもあったのだろうか。それとも、案外ポルガー親父は自ら自負するように教育方法に関しては卓越で、三姉妹とも純粋にチェスが好きになれたのかもしれない。

 ウクライナなど旧ソ連国には、ポルガー二号となろうと失敗した親子の話が埋もれていると推測する。英才教育の成功・失敗、多くの分野でよくある話ではある。そして、旧ソ連国の場合、チェスの英才教育も盛んだから、失敗に終わったポルガー二号・三号の哀しいストーリーもたくさんあるのだろう。


たかがチェスされどチェス。チェスに人生をかける人も世界には多くいる。








アレクセイ・スルタノフ。
才能に恵まれていたピアニストであったが、彼も親の重圧に苦しんだピアニストでもある。

2012年5月13日日曜日

チェスメイト

イタリアンのゲームが来たときには、Two Knights Defenceをするようにしている。 Two Knightsの場合、最初からforcing moveが多い手順が多いので、ある程度定跡を覚えていないとすぐに死んでしまう。

先日、15m10sのLive Standardをで、アメリカ人とプレイした。結果的には負けたが、その後チャットで話していると、また今度やろうみたいな話になった。今日chess.comにつなぐといたので、数回プレイした。ひたすらTwo Knightsのゲームをunrated blitzでやるという方式でやったが、これをやるとオープニングに慣れるから結構面白い。 練習したいオープニングがあるときは、こういうふうにブリッツでやりまくるというのも良いかもしれない。

チェスの場合こういうスパーリングパートナー的な相手を見つけるが結構難しいから、相手が見つかって良かった。 最後に、今度スローゲームもやらないかともちかけたら、ノリ気だった(最近は、チャットで話す機会がある相手には片っ端からこうやって誘いをかけている)。

インターネットでチェスをやると、不特定の相手とプレイすることになる。したがって、コミュニケーションをとることができない。 私としては、チェスだけじゃなくて、他の話もしてみたいので(もちろん、チェスの話もしたいが)、こうやって特定の相手とゲームをするというのも面白い。

2012年5月6日日曜日

レーティングとチーター

1.高レーティングの信憑性
レーティングは、プレイヤ-総数の中で相対的に決まる値であるため、チェスサイトによってレーティングの基準がかなり異なる。Chess.comのStandardのレーティングを見ていると次の特徴に気づいた。レーティング2000を越したあたりから、うさんくさいプレイヤーしかいないということだ。1900以上でも十分怪しい。勝率90%なんていうありえない人が多い。また、試合数が一桁という人も非常に多い。こうなると、ある程度のレーティング以上になると、もはやレーティングの意味がなくなっているように思える。

大学受験の偏差値と同じかもしれない。レベルの低い模試だと、偏差値75以上とかになるともはや基準値としての意味がなくなるように。 したがって、Chess.comのStandardにおいては、まともにレーティングが算定されるのは、1900後半ぐらいまでと推測する。(Online chessやBlitzは、Standardに比べれば、比較的信憑性は高そうだけれど)
その点、レーティングが高いレベルにおいてもある程度信ぴょう性を保っているのはICCだろう。ICCは、Blitzだとレーティングが3000を超すなど異常高騰しているという面は確かにあるが(ナカムラヒカルの歴代最高記録は3750)、いつもIMやGMが対戦しているため、上にいっても数値はまだ意味をもっていると思われる。 特に、Standardは比較的信憑性が高いのではないか。
 ちなみに、Dan Heismanは目安として、ICC Standardのレーティング-150がUSCF/FIDEレーティングに相当するとしている。

2.チート対策
また、ICCはチーター対策が一番講じられているように思える。 チーター捕獲方法は公開されていない。しかし、この記事なんかを読むと(要約すれば、ICCでプレイ中にFritzを別目的で使っていたら、ICCスタッフからチートするなという警告文が来たという文章)、ICCは他に起動しているソフトも監視している可能性が高そうだ。実際、もし仮に、この記事の話が本当で、かつ、起動ソフトの監視まで行なっているとするならば、かなりの成功率でチーターを捕獲できるだろう。したがって、ICC自身がヘルプにおいて自信満々に述べているように、ICCはチーターの数が他のサイトより遥かに少なそうだ。

 そう考えると、強い人にとってはICCでプレイするのが一番なのだろう(上に行けば、マスタ-ともプレイできる)。 また、絶対にチーターに遭遇したくないなんて思う人はICCの方が良いのかもしれない。